ひょんなげ百景 NO.015 神社と海と砲弾「下津井の巨大砲弾」

「ひょんなげ」って知ってますか?岡山弁で「変な」「奇妙な」「不思議な」といった意味の言葉です。「ひょんなげ百景」はKCTタウン編集部が独断でセレクトした岡山の「ひょんなげ」なスポットを連続で紹介していくコーナーです。毎週金曜日更新。

岡山県倉敷市下津井。瀬戸大橋を望む海辺に鎮座する祇園神社。その参道を下りたところに、思わず二度見してしまうようなものがあると聞いて現地に行ってみました!

下津井の祇園神社は、もともと室町時代に創建された長浜宮が起源です。江戸時代後半に祇園宮と合祀され、「祇園神社」として知られるようになりました。境内地は旧長浜城址があり歴史を感じるスポットです。

参道脇の階段下になにやら…

さあ、参道の下にあるという不思議なものの正体は?そこにあったのは、なんと戦艦の巨大な砲弾。長さ1.6メートル、直径40センチ、重さ1.5トンという、まさに「ひょんなげ」な存在感です。この砲弾は、まるで時を越えた遺物のように静かに佇んでいます。

砲弾!しかも大きい!

実はこの砲弾が佇む、眼の前の駐車場は映画「釣りバカ日誌」の映画のロケ地でもあります。「神社」・「砲弾」・「釣りバカ」、情報量が多すぎて何スポットと呼んでいいのかわかりませんが「ひょんなげ」であることは確かです。

釣りバカ日誌18のロケ地でもあります

この砲弾、日本海軍連合艦隊の戦艦長門型の主砲弾です。戦艦長門といえば、当時、戦艦大和型(46センチ砲)に次いで世界で2番目に口径の大きい40センチ砲を搭載した戦艦。その主砲弾がここに鎮座しているわけです。平成12年(2000年)8月15日、菰池戦友会によってここに設置されました。

かつて北前船が行き来し大いに栄えた港町下津井。そこにひっそりと設置されている巨大な砲弾。その意外性と迫力に驚きましたが、平和への願いと海の安全を象徴する存在といえるのかもしれません。

下津井を訪れた際には、北前船の歴史に思いを馳せつつ、この「ひょんなげ」な砲弾をぜひ探してみてください。そして、この砲弾を通じて平和の尊さと海の恵みについて考える機会にもなるかもしれません。

それでは、次なる「ひょんなげ」スポットを求めて、さらなる冒険(?)の旅に出発です!「ひょんなげ百景」は毎週金曜日に更新です。次回の「ひょんなげ」をお楽しみに。

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