ひょんなげ百景 NO.028 幻の下津井駅に走らない列車を見に行く「下津井駅跡」
かつて倉敷を走っていた下津井で鉄道。その終端、下津井駅の跡地が、やたらとエモいと聞いて現地に向かいました。廃線の駅跡という条件だけでかなりの「ひょんなげ」な予感が高まります。
下津井鉄道の線路跡は「風の道」という歩行者・自転車専用道になっていて、サイクリングや散歩のゴール地点がこの下津井駅跡。途中には紫陽花や桜、コスモスなど季節の花が咲き、花と鉄道遺構のコラボ写真が撮れる“映え”スポットです。

駅の跡地について、まず目に飛び込んでくるのは、かつてのホームと線路の一部。駅舎や屋根はありませんが、有志の保存活動によって、当時の車両が数両保存されています。レトロでかわいい車両たちが、今も静かにたたずんでいる姿は、鉄道ファンならずとも胸が熱くなります。





保存車両の横でポーズを決めるもよし、ホームの端っこで遠くを見つめるもよし。フェンス越しにノスタルジックな写真が撮れるので、スマホの容量にはご注意を。電車好きの子どもも大人も、つい夢中になってしまう場所です。
「下津井小さなてつどう館」で鉄分補給





駅跡のすぐ横、建物の2階にあるのが「下津井小さなてつどう館」。ここでは、下津井電鉄の歴史や写真、運転台やレールの展示など、鉄道愛あふれる資料が並ぶ。規模は“ひょんなげ”に小さいが、内容は濃厚。ガチャガチャで入場券を買うというユニークなシステムも、思わずニヤリとさせられますね。

下津井駅跡と「下津井小さなてつどう館」は、鉄道の歴史と町の記憶、そして“ひょんなげ”な空気感が詰まった場所。配線になった線路の先を眺め、資料館で昔の写真に見入る。そんな時間が、日常をちょっとだけ非日常に変えてくれます。港町グルメのタコ飯や、回船問屋の資料館もすぐ近く。歴史とロマンと、ちょっと不思議な“ひょんなげ”を体感したいなら、ぜひ一度訪れてみては?


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