【プロに聞く】はじめてのデイキャンプ(日帰り)の楽しみ方 フォレスタ!早島町ふれあいの森公園
幅広い世代に親しまれているアウトドアでの遊び。キャンプの楽しみ方も多様化しています。
今回は、編集部が実際にデイキャンプ(日帰りキャンプ)を実施。キャンピング イクイップメント ストア代表の中村さんに同行いただき、キャンプの魅力と楽しみ方をお聞きしました。この記事では、家族でデイキャンプを行う時の楽しみ方や知っておくべきポイントなどについてご紹介します。キャンプ(宿泊)とアウトドア料理についてはこちらの記事で詳しくご紹介していますのであわせてお読みください。
【アドバイザー】
キャンピング イクイップメント ストア 代表
中村 剛志(なかむら たかし)さん
アパレルショップでの勤務を経て、アウトドアのトータルサポートサービスを経営。キャンプ用品の販売・レンタルのほか、BBQイベントの企画開催も手掛ける。
電話:090-7590-8679
住所:岡山県倉敷市中庄601-5
目次
関連記事
【プロに聞く】はじめてのキャンプ(宿泊)とアウトドア料理の楽しみ方
近年ブームとなり、幅広い世代に親しまれているキャンプ。初めて行う方は、どのような用具が必要なのか、どうやって楽しめばいい…
キャンプの計画を立てよう
まずは、行きたいキャンプ場を決め、そこまでの移動時間を確認します。タープの設営や道具のセッティングなどの準備を行う時間を確保したいので、昼食を食べ始めたい時間から逆算して、少し早めに現地へ向かいましょう。
中村さん:
キャンプ場への予約は、1カ月〜3カ月前には済ませておくのがおすすめです。また、連休や長期休暇のシーズンは混雑しますので、2〜3カ月前に予約しておくと安心ですよ。
今回訪れたキャンプ場は「フォレスタ!早島町ふれあいの森公園」
「フォレスタ!早島町ふれあいの森公園」は、山陽道、瀬戸中央道の「早島IC」を下車してすぐの場所にあります。交通量の多い道路のそばとは思えない、自然豊かで静かな公園です。2021年にリニューアルオープンされた園内には、キャンプサイトやアスレチック、トレッキングコースが備えられています。キャンプ用具のレンタルも可能です。
キャンプサイト
園内には、芝生が心地よいフリーサイトと、車を横付け駐車できるオートサイトが3区画あります。その他、池のほとりにあるロケーション抜群の湖畔サイトも人気です。
アスレチック
滑走ロープやトンネルなど、10種類以上のアスレチックを無料で利用することができます。
トレッキングコース
遊歩道や、適度に勾配のあるトレッキングコースもあり、誰でもハイキングや散策を楽しむことが可能です。
ドッグラン
フリーサイトに併設されたドッグランもあり、愛犬を思い切り走らせながらキャンプを楽しめます。利用料金は500円です。
スタッフからのメッセージ
「フォレスタ!早島町ふれあいの森公園」リーダーのダニエル オプスティーグさんに、園の魅力についてお聞きしました。
ダニエルさん:
当園では、定期的にイベントを開催しており、今後は「英語キャンプ」などの実施も予定しています。他にも、誰でも参加できるイベントをたくさん企画していますので、ぜひ遊びに来てください。
イベント情報
・HAYASHIMA MORNING TRAIL
公園内の散歩道を散策します。誰でも参加可能です。
日程:2024年6月23日(日) 9:00〜10:00
費用:参加料無料
※申し込み不要、雨天中止
・EARTH SCHOOL
フィールドで生態系を学んだり、野外炊飯でごはんやパンを作って食べたりするイベントです。
日程:2024年4月〜12月の第4日曜 10:00〜15:00(9:40受付)※全9回
費用:Wonderクラス(小3〜中3対象)1万3,500円(年間 15名定員)、Feelクラス(4歳〜小2対象)9,000円(年間 15名定員)
※保護者食事代500円(1食・希望者)
問い合わせ先:私の学校準備室Kodona(西田)
kodona.okayama@gmail.com
※詳細はこちら
フォレスタ!早島町ふれあいの森公園
住所:岡山県都窪郡早島町前潟147-1
電話:080-2291-1363
電話受付時間:平日9:00〜17:00
チェックイン:12:00 ~ 16:00
チェックアウト: 宿泊 11:00、デイ 18:00
インスタグラム:https://www.instagram.com/foresta.hayashima/
※料金はこちらをご参照ください
※サウナは別料金(詳しい料金や宿泊プランは要問い合わせ)
デイキャンプに必要な持ち物をチェック
デイキャンプの準備をする際は、事前にふさわしい服装や道具をしっかりと用意しておきましょう。
【POINT】虫さされや怪我から体を守る服装を
蚊やブヨ、蜂、ダニなどの危険な虫に刺されないためにも、基本的には季節を問わず長袖、長ズボン、帽子を着用します。夏は通気性の良い吸汗速乾に優れた素材を選びましょう。
なお虫は、黒など濃い色に集まる習性があるため、淡い色の服を選びましょう。
また、焚き火やBBQをする際には、ナイロン素材の服は、火の粉で溶けることがあるので気をつけた方が良いです。
【POINT】必要なキャンプ用品を事前に準備
続いて、デイキャンプに必要なキャンプ用品を確認していきます。デイキャンプの場合は日帰りなので、テントやグランドシート、寝袋などを持っていく必要がありません。そのため、宿泊キャンプに比べて荷物が少ないというメリットがあります。
デイキャンプの持ち物一式
・タープ(日光や雨風をさえぎるもの)や簡易のワンタッチタープ
・ペグ
・ペグ打ちハンマー
・テーブル、チェア・ベンチ
・クーラーボックス
・紙食器、割りばし
・食材
・調味料各種
・ゴミ箱、ゴミ袋
・ウエットティッシュ、ティッシュペーパー
・虫よけスプレー
・焚き火シート
<バーベキューをする場合に必要なもの>
・バーベキューグリル
・木炭
・着火剤とライター
・うちわ
・トング(木炭用、食材用)
・軍手
・炭壺(火消し壺)
中村さん:
虫よけ対策が万全にできているかどうかは、キャンプの楽しさを左右するといっても過言ではないでしょう。虫の多い時期は「スクリーンタープ」を使い、長袖長ズボンを着て、虫刺されを防ぎましょう。また、木の上からも虫がたくさん落ちてくるので、たとえ木陰であってもタープは立てておきたいですね。
現地に到着したら準備開始
デイキャンプをゆっくり楽しむポイントは、ずばり「時間短縮」です。キャンプ場に到着したら、素早く場所を決めてタープを設営します。
今回利用した「フォレスタ!早島町ふれあいの森公園」のフリーサイトには、フカフカの芝生ゾーンと樹木が生い茂る木陰ゾーンがあります。その一角に、デイキャンプにぴったりの涼しい木陰を見つけました。
【POINT】タープの設営後に備品の組み立てを
設営は、以下の手順で進めましょう。
1.タープの設営場所を決めよう
方角と太陽の動きを確認して、正午には日陰になる場所があればベスト。さらに、西日を避けられる場所であればなお良いです。
2.タープを組み立てる
場所を決めたらタープを組み立てます。今回使ったタープはワンタッチタイプ。両側から引っ張るだけでスピーディーに設営できました。
このような横幕のついたタープは、周囲からの視線をさえぎる目隠しになります。
タープの中に入ってみると、見た目より圧迫感がありません。居心地のよい空間ができあがりました。
中村さん:
強風にあおられてタープが倒れると危険なので、必ずペグ(テント専用の杭)でタープを固定します。日帰り・宿泊問わずどんなキャンプでも、杭で地面に固定する「ペグダウン」を忘れずに。
3.BBQのグリルやテーブルなどを組み立てる
タープを設営後、コンロやテーブルなどを、配置や高さ、火元とタープとの距離などについて確認しながら組み立てましょう。テーブルは調理台用に2つあると便利です。「ハイスタイル」や「ロースタイル」など、使う椅子の高さに合わせて、テーブルの高さやBBQグリルの高さを調節しましょう。高めの椅子を使うハイスタイルでは、立ったり座ったりが楽で、調理の姿勢もし易いメリットがあります。低めの椅子を使うロースタイルでは、地面に近く自然と一体感を感じ、装備もコンパクトになります。
誰でもうまくいく!バーベキューのコツ
タープを設営したら、バーベキューの準備を進めていきます。肉やソーセージ、海鮮、野菜、おにぎりなど、好きな具材を焼きましょう。子どもたちが喜ぶマシュマロもおすすめですよ。バーベキュー成功のコツは、着火剤と木炭の置き方、そして火力調整です。
中村さん:
コンロや焚き火による熱から地面を保護する「焚き火シート」は、動植物、生態系を守るための必須アイテムです。今回は耐火レンガを敷き詰めた焚き火コーナーが完備されていましたが、何もない場所では焚き火シートを使ってください。
【POINT】木炭を正しく配置してスムーズな着火を
下記の手順に沿って準備を行うと、スムーズに着火しやすいです。
1.着火剤をグリルの中央に置く
着火剤は数種類ありますが、今回は固形タイプを使います。着火剤は少し多めに使い、必ず中央に置きます。
2.着火剤の周りを木炭で囲む
着火剤の周りを囲むように木炭を重ねていきます。木炭を煙突のように重ねることで、空気が上に流れて上昇気流が生まれ循環するので、火の勢いが加速します。
3.火を付ける
着火剤にライターで火を付けます。勢いよく燃え始めたら、15〜20分そのままにして種火になるのを待ちます。このとき、うちわなどで空気を送る必要はありません。
【POINT】食材の下準備は自宅で実施を
食材はあらかじめ、自宅で野菜を切り分けたり、肉をタレに漬け込んだりしてフリーザーバッグに小分けしておくのがおすすめ。クーラーボックスに入れるときコンパクトになり、調理時間の短縮にもなります。
下準備ができていれば、火が起こるのを待っている間の時間で準備が完了できますよ。
【POINT】火力調整でおいしく焼こう
種火を崩してコンロの左側に寄せます。こうすることで強火、中火、弱火の火力ゾーンができ、食材の焼き加減を調整することができます。具材が焼けたらみんなで食べましょう!
アウトドアにぴったりのデザートレシピ
食後は甘いものが欲しくなりますね。デザートがあれば子どもたちは大喜び。今回はBBQの残り火でできる、マシュマロを使った簡単デザート2品を紹介します。
焼きマシュマロ
マシュマロを串に刺し、ほんのりきつね色になるまで炙るだけです。モチモチしたマシュマロが、外側はサクサク、内側はトロッとした食感に変わっていることに驚きますよ。
スモア
キャンプの本場、アメリカの定番デザートです。焼いたマシュマロをビスケットやクラッカーではさむだけ。今回はチョコレートビスケットではさんでみました。クラッカーではさむと塩味がプラスされ、甘じょっぱい味わいがクセになります。ぜひ試してみてくださいね。
撤収、片付けなど帰る際の注意
ゴミを残さず、残り火を確実に消火して帰りましょう。
ゴミは、準備段階から随時ゴミ箱にまとめておくと、片付けがスムーズになります。基本的に持ち帰りであることが多いですが、有料で引き取ってくれる施設もあるので、予約の際に確認しておくと良いでしょう。
炭は完全に消火してから、施設の「炭捨て場」へ捨てます。炭を土に埋めたり、ばら撒いたりして捨てることは絶対にしないでください。「フォレスタ!早島町ふれあいの森公園」では、フリーサイトの炊事場に炭捨て場があり、研修棟の手洗い場に炭壺が設置してあるので、いずれかを利用してください。
【POINT】マイ炭壺(火消し壺)の持参もおすすめ
中村さん:
どこのキャンプ場にも基本的には炭捨て場がありますが、ない場合は持参した炭壺(火消し壺)に入れて必ず持ち帰るようにしましょう。炭壺は、安全かつ確実に消火でき、急いで消火したい時などに使用すれば時間短縮にもなりますよ。
まとめ
まとまった休みがなくても楽しめるデイキャンプ。季節の移ろいを味わいながら楽しむバーバキューは格別です。ペグを打つ音や鳥の声を聴きながら過ごす非日常の時間を、家族で楽しんでみてくださいね。
関連リンク
この記事が気に入ったらフォローしてね!
関連記事
【倉敷・総社・玉野・早島】初心者にもおすすめ 人気のキャンプ場4選
吉備の山々から瀬戸内の海まで、変化に富む地形と豊かな自然環境を有する岡山県南部エリア。さまざまな自然の楽しみ方のなかでも…
【プロに聞く】はじめてのキャンプ(宿泊)とアウトドア料理の楽しみ方
近年ブームとなり、幅広い世代に親しまれているキャンプ。初めて行う方は、どのような用具が必要なのか、どうやって楽しめばいい…
アトラクションに屋内遊び、キャンプ場も! 家族で1日中遊べる「おもちゃ王国」へ、いざ出発!
「見て、触れて、体験できる『おもちゃ』のテーマパーク」をキャッチフレーズとする岡山県玉野市の「おもちゃ王国」。幼児でも利…
【倉敷/総社/玉野】涼し気な水辺のある公園9選 噴水・小川・ウォータースライダー・砂浜
倉敷市、総社市、玉野市には個性豊かな素敵な公園が数多くあります。KCTタウンでは、倉敷、総社にある水辺で遊ぶことができる…
愛犬とキャンプや焚き火を 倉敷「ソラニア」で「愛犬と泊まれるプラン」予約開始
倉敷市のグランピング施設「OKAYAMA GLAMPING SORANIA(おかやまグランピングソラニア)」で2023年…
園内に放し飼い!? 動物との距離が近すぎる、渋川動物公園の魅力を探ってみた
岡山県玉野市にある「渋川動物公園」といえば、一般的な動物園とは異なり、動物たちが放し飼いに近い状態で飼育されているのが特…