ひょんなげ百景 NO.004 古代の王の眠る丘「王墓山古墳 」
「ひょんなげ」って知ってますか?岡山弁で「変な」「奇妙な」「不思議な」といった意味の言葉です。「ひょんなげ百景」はKCTタウン編集部が独断でセレクトした岡山の「ひょんなげ」なスポットを連続で紹介していくコーナーです。見たこともないもの、場所、一見普通だけどよく考えたら奇妙な場所。そんなエリアのスポットに編集部が足を運び、独自の「ひょんなげ」度を交え毎週金曜日に紹介します。
倉敷の王墓山古墳、巨石と謎に満ちた古代の遺産
倉敷市庄新町にある王墓山古墳は、6世紀後半に造られた古墳。もともとは25m程度の立派な円墳または方墳でした。しかし、開墾や宅地造成のせいで、今はすっかり形が変わってしまっています。横穴式石室があったらしいのですが明治の末に破壊(!)されてしまいました。明治のひと…。
でも、副葬品は無事だったようです。かなりの規模の古墳だったので、内容も豪華です。四仏四獣鏡、金銅装馬具、鉄製武具、装身具...まるで古代のセレブ墓のよう。これらは現在、東京国立博物館で大切に保管されています。地元で見れないのは残念な気もしますが、国立博物館が収蔵するレベルの貴重な品々が眠っていたんですね。副葬品が無事で良かった。
丘を歩いていて目につくのが、周囲に転がる謎の巨石。大昔に運び出された石は、まるで古代の人々の力を物語っているかのよう。出土した家形石棺は井原市の岩で作られているといいます。重さ数百キロの石を、当時の人々が何を想い、どうやって運んだのか、丘の上でひとり想像してみました。
住宅地の真ん中にポツンとある王墓山古墳。一見すると普通の小さな丘に見えますが、実際は古代の歴史と謎に満ちた場所なんです。天気の良い日に訪れると、現代の住宅と古墳が織りなす「ひょんなげ」な景色に出会えるでしょう。ひょんなげNO.002でご紹介した「楯築遺跡」のストーンサークルはすぐ近く。訪れる際は両方、いや周囲は古墳だらけ(ほんとにいっぱい)なので吉備の古代ロマンを満喫しましょう。
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