路面に設置した高輝度蓄光ツールで用水路転落事故対策 新たな取組みが岡山市南区で
2024年2月、岡山市南区の岡山市立芳明小学校の通学路上に、用水路の存在及び注意喚起を促す案内サイン「ナイトコンシェルジュ HYBRID」が設置、試験運用されています。
岡山県の南部、岡山市や倉敷市では、用水路への転落事故が問題となっています。2020年3月に岡山県がまとめた「用水路等転落事故対策ガイドライン」によれば、2013年から2016年の4年間で救急車が出動する転落事故が1562件発生しています。
岡山県南部エリアでは、道路面と同じ高さで道路に沿うように用水路が走っている場所や、路肩が暗すぎて境界がわかりにくい状況もあります。対策として防止柵やポール設置が進み、以前に比較すると事故数も減っていますが、対象エリアが広すぎるなどの理由で設置にコストと時間がかかっています。
今回設置された「ナイトコンシェルジュ HYBRID」は東京都に本社を置く株式会社humorousが提供する、歩行者が暗闇でも安全に通行できる目的で開発された高輝度蓄光ツールです。高輝度蓄光材による昼間と夜間の位置情報発信に加え、デザイン部分に反射材素材を活用することで、夜間には、自動車や自転車のライトに反応した発光で注意を促すことができます。配置に関しても交通工学の研究者の意見も取り入れ、より通行人の注意喚起が意識的に継続するために、2枚の補完デザインが交互に並ぶ試みがなされています。
蓄光ユニットは津波時の避難標識規格であるJISZ9097をクリアする高輝度素材を採用しており、電力を使用せずに12時間の夜間発光が可能です。また、厚さは2mmで軽量ながら5トンクラスの自動車を想定した対荷重試験にも合格しており耐久性もあります。
同社では「この新しい試みを通じて、市民の皆様の安全を確保し、同様の転落や脱落事故を減少させることを目指しております。今後も安全で快適な社会環境の実現に向けて努力してまいります。」としています。
大阪府枚方市でのナイトコンシェルジュ導入事例
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