約4万8千人のユーザーの興味を集めた人気移住地域ランキングに倉敷市もランクイン
株式会社カヤックが運営する移住・関係人口促進のためのマッチングサービス「SMOUT(スマウト)」に登録するユーザー約4万8千人が興味を示した、各地域が発信した情報や企画から、上位にランクインした30地域が「SMOUT移住アワード2023上半期」として発表されました。岡山県倉敷市も25位にランクインしています。ランキングは地方からの情報発信のトレンドが伺える内容です。
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2023年度の地域発信情報トレンド
暮らすように旅をする「リトリート」など、“観光の一歩先”が人気に
上半期はコロナによる規制が緩和され、「すぐにでも移住してみたい」から「地域と緩やかに関わりたい」に地域興味層のニーズが変化した傾向が伺えました。例えば、人気を集めた長野県伊那市の「働きながら地域を知る!伊那市ふるさとワーホリ!」というプロジェクトは、伊那市での「仕事」と「暮らし」を体験し、観光よりも一歩踏み込んで地域と関わることができます。いまの生活を続けながら、時おりローカルライフを体験して、自分をリトリートしたい(普段住み慣れた土地を離れて、自分と向き合う時間をつくり過ごす)というニーズが伺えました。
“マルチワーク”で、地域でいろいろな仕事をしてみたいというニーズ
2020年に総務省主導で施行された制度「特定地域づくり事業協同組合」は、地域での複業(マルチワーク)を、財政的、制度的に支援しています。当制度を導入している地域が令和3年度の43組合から令和5年度は92組合に増加した背景もあり、SMOUTでもマルチワークに関するプロジェクトは前年同期比(4月〜9月の上半期)で2倍以上に増えました。
2位に初ランクインした沖永良部島にある和泊町のマルチワークプロジェクトでは、繁忙期が異なる地域の産業(農業/観光/小売/医療/介護など)を組み合わせ、人手不足に貢献しながら島の暮らしを体験できます。直近にSMOUTが行った調査でも「1つの仕事を極めたい」よりも「色々な仕事をしてみたい」を選ぶ人が多いなど、マルチワークへの注目が高まっています。
公的機関が助けてくれる「公助」から、地域のみんなで助け合う「共助」への一歩が広がる
公助とは、市役所、消防、警察、自衛隊などによる公的な支援のことです。しかし、大規模災害時には「公助の限界」が起こると言われています。1995年の阪神・淡路大震災で、多くの人命を救助したのは近所や地域の方々が助け合う「共助」でした。この「共助」のための仕組みを地域で構築する「地域おこし協力隊」の募集(奈良県奈良市のプロジェクト「奈良・月ヶ瀬で、全国初・最先端の『共助』のインフラを共に創り、実装しましょう!」)や、みんなでつくる日本一幸せな町横瀬プロジェクトの立ち上げメンバーを募集するもの(埼玉県横瀬町のプロジェクト「みんなで日本一幸せな町をつくるプロジェクトのメンバー募集」)などが登場しました。コミュニティバスの運転などで人口減・税収減でも地域インフラを維持できる体制づくりや、地域住民のウェルビーイングを実現させるコミュニティモデルづくりに挑戦したいという意欲が垣間見えました。